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こどもの咳の対応法

寒さが本格的になり、クリニックでも「子供の咳がなかなか止まらない」というご相談が増えています。

なぜ冬は咳が長引きやすいのか、お家でできるケアと受診の目安についてお伝えします。

なぜ冬は咳がひどくなるの?

冬に咳が増えるのには、大きく分けて2つの理由があります。

  1. 気道感染症の流行: 冬はウイルス(RSウイルスやインフルエンザ、ヒトメタニューモウイルスなど)が活発になります。その上、今年はインフルエンザB型が例年になく早めの時期に流行しています。また去年から引き続きマイコプラズマ気管支炎、肺炎も流行中です。これらによって気道が炎症を起こし、敏感になるため咳が出やすくなります。

  2. 空気の乾燥 :空気が乾燥すると、喉や気管の粘膜も乾いてしまいます。すると、本来サラサラしているはずの痰がドロドロに固まってしまい、それを外に出そうとして激しい咳が出るようになるのです。こどもは痰を排出する力が弱く、気管支内部に痰が詰まりやすく肺炎になるやすいといった特性があります。

「お薬を飲んでいるのに治らない」のはなぜ?

「薬を飲ませているのに、ちっとも良くならない」と感じることもあるかもしれません。

実は、咳止めなどの内服薬だけで咳を完全に止めるのは難しいことが多いのです。咳は「体に侵入したゴミやウイルスを外に出す」ための大切な防御反応ですので、無理に止めるよりも、「痰を出しやすくする環境づくり」が回復への近道となります。

お家でできる3つのケア

お薬と併せて、ぜひ以下のことを試してみてください。

  • 加湿を徹底する 加湿器を使い、湿度は50〜60%を保ちましょう。寝る時に枕元に濡れタオルを干すだけでも効果があります。熱がなく元気であれば、入浴で温かい蒸気を吸わせるだけでも効果があります。

  • こまめな水分補給 喉を湿らせることで痰が柔らかくなり、出しやすくなります。一度にたくさんではなく、スプーン1杯ずつでも良いので頻繁に飲ませてあげてください。

  • 上半身を少し高くして寝る 平らに寝ると鼻水が喉に落ちたり、肺が圧迫されたりして咳が出やすくなります。クッションなどを使って少し上体を起こしてあげると、呼吸が楽になることがあります。

  • 鼻水の吸引や胸のタッピング 子供は鼻水が自分でうまく出せないことがあります。また軽く背中や胸をトントンするだけでも、痰が出しやすくなります。

病院を受診する目安

以下のような症状がある場合は、早めに受診してください。

  • 呼吸が苦しそう(肩で息をしている、小鼻が膨らんでいる、胸がベコベコ凹む)

  • ゼーゼー、ヒューヒューという音が聞こえる

  • 水分が摂れず、おしっこの量が減っている

  • 夜間に何度も目が覚めるほど咳き込んでいる

  • 顔色が悪い、ぐったりしている

「ただの風邪かな?」と迷う場合でも、お子様が辛そうであれば遠慮なくご相談ください。必要に応じて吸入や鼻吸い処置を行うことで、症状が和らぐこともあります。持続的な吸入治療が必要と判断した場合は、吸入器の貸し出しも行っています。

寒い日が続きますが、加湿と保湿を意識して、みんなで元気に冬を乗り切りましょう。

☆受診時チェックリスト(小児の咳)☆

診察の際、以下の内容をメモしていただき、医師に見せていただけると診断がよりスムーズになります。

1. 咳の様子について

  • いつから: (  月  日頃から)

  • 咳の音は?:

    • コンコン(乾いた感じ)

    • ゴホゴホ(湿った・痰が絡む感じ)

    • ケンケン(犬の遠吠えのような・苦しそうな感じ)

    • ヒューヒュー、ゼーゼー(呼吸のたびに音がする)

  • ひどい時間帯は?:

    • 寝入りばな / 明け方 / 日中 / 運動した時

2. 咳以外の症状

  • 発熱: あり(最高  度) / なし

  • 鼻水: あり(色は:透明・黄色・緑色) / なし

  • 睡眠: ぐっすり眠れている / 咳で何度も起きる

  • 食事・水分: 普段通り / 少し落ちている / 全く飲めない

  • 顔色・元気: 普段通り / ぐったりしている / 呼吸が苦しそう

3. 周囲や過去の状況

  • 周りの流行:(家族の風邪、学校・園での流行病など)

  • これまでの経験:(風邪をひくといつもゼーゼーする、アレルギーがある、など)

4. 先生に聞きたいこと

  • (例:お薬の飲ませ方、保育園・幼稚園の登園の目安、加湿以外にできることなど)