急性胃腸炎の時の食事
急性胃腸炎が流行中です。
現在流行中の胃腸炎は、小さいお子さんは比較症状が軽く、年齢が大きい方やご両親が強い症状がでる傾向にあります。
時々検査するとロタウイルスが陽性となるので、ワクチン接種をした小さいお子さんの方が症状が軽いのかもしれませんね。
さてよく聞かれるのが胃腸炎時の食事です。基本的には症状の初期と回復期で内容が異なります。
急性胃腸炎の時は、消化の良いものを少量ずつ与えることが大切です。脱水にならないように、水分補給もこまめに行いましょう。
食事のポイント
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急性期(嘔吐や下痢がひどい時):
- 水分補給: 経口補水液(OS-1など)、薄めた麦茶、湯冷ましなどを少量ずつ頻回に与えます。吐き気が強い場合は、無理に飲ませる必要はありません。
- 食事: 無理に食べさせる必要はありません。欲しがるようであれば、ごく少量から始めます。
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回復期(症状が落ち着いてきたら):
- 消化の良いものから:
- 炭水化物:お粥(全粥から徐々に)、軟らかく煮たうどん、そうめん
- たんぱく質:白身魚の煮付け、鶏むね肉のささみ(脂身を除く)、豆腐
- 野菜:軟らかく煮た人参、じゃがいも、かぼちゃなど
- 少量ずつ、回数を多く: 胃腸に負担をかけないように、1回の量を少なくし、食事の回数を増やしましょう。
- 薄味で: 香辛料や油分の多いものは避け、薄味を心がけましょう。
- 様子を見ながら徐々に普段の食事へ: 便の状態や食欲を見ながら、徐々に元の食事に戻していきます。
- 消化の良いものから:
避けるべき食品
- 油分の多いもの(揚げ物、炒め物など)
- 食物繊維の多いもの(生野菜、きのこ類、海藻類など)
- 甘すぎるもの(ジュース、お菓子など)
- 乳製品(牛乳、ヨーグルトなど。医師の指示がある場合は除く)
- 刺激物(香辛料の強いものなど)
その他
基本的には日にちごとに症状が軽快してきます。しかし、本人の体力との兼ね合いもあります。
ぐったりしている、おしっこの量が少ないなどの症状が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。
お子さんの回復には個人差がありますので、焦らずゆっくりと進めていきましょう。もし、食事について不安なことや疑問点があれば、遠慮なく医師や看護師スタッフに相談してくださいね。